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IT人材不足の中小企業において、ワンオペでいかにDXを実現するか?

中小企業のDXが停滞している要因の一つに「IT人材不足」が挙げられます。じつは当社も同様で、情報システム担当者は少数で社内インフラ刷新にかかわったのは1人でした。この環境下でいかにして実現したのか、そのリアルストーリーをご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.社員の働き方を進化させて、面倒なシステムトラブルをなくしたい!
  2. 2.従量課金制の「スモールスタート」で、社内のハードルを下げる
  3. 3.社員の意識改革とコア業務集中という、想定以上の収穫アリ
  4. 4.中小企業の情報システム担当者を手厚くサポートする心強い味方!


社員の働き方を進化させて、面倒なシステムトラブルをなくしたい!

大幅にIT人材が不足している今、中小企業で増えているのは、情報システム担当者がたった1人の「ワンオペ」、あるいはIT関係に所属してない人材が担当する「兼任」、もしくは適任者がいない「ゼロ」という深刻な課題です。

この中小企業の情報システム人材不足の状況下で、いかに生産性向上やテレワークなどの働き方改革に欠かせないDXを実現するか――わが社のDXを担当した情報システム担当Gさん(30代・男性)の経験をもとに、「ワンオペ」情シスが実現した中小企業のDXのリアルをご紹介します。

ちなみに、当時の状況としては、これまで使用していたWindows2003サーバのOSサポート終了に伴い、リプレース(置き換え)の必要に迫られていました。動き出したときは、すでにサポート終了後。Gさんは精力的に情報収集を進め、「クラウド環境への移行」が最適との解を導き出し、「Microsoft365」導入を決めます。そう決断した理由をGさんはこう語ります。

管理・運用の視点で考えると、クラウドが断然有利だと考えました。自社内サーバをデータセンターに配置すると、管理にかかる時間と人的リソースが大きすぎます。また、BCP(災害・事故時)対策までも含めると負担はますます肥大する。しかも、一定レベルのIT知識が必要となるので、社員の対応にバラつきが生じやすいとも感じました。



一方、クラウドサービスならば、BCP対策は最適化されていますし、セキュリティレベルも世界規模で導入されているからこそ安心できる。自社運用では到達しえないレベルだと考えました」

Gさんが「現状のシステムを刷新したい!」と強く思ったのは、システムトラブルで社内業務に遅延を起こしてしまった苦い経験も大きく影響しているといいます。

「勤務時間中に障害が発生して、通常手順にしたがってバックアップの戻しを行ったのですが、復旧に時間がかかってしまい、社内の業務に支障をきたしてしまったのです。この経験からリスク対策の考えが大きく変わりました。『なんとか復旧できる』レベルでは不十分。『有事にもユーザーに影響しない環境づくり』が必須だと感じました。また、データセンターへの事前連絡・予約・認証、物理的的な移動でかなり消耗しました。今後はこうしたムダと損失は、なくしていきたいと強く思ったのです」

GさんMicrosoft365導入を決めた理由はもう一つ。ユーザー視点から、これまでの業務プロセスを大幅に刷新してくれる可能性を感じたからだといいます。

「当時、世の中ではTeamsのリリースが話題になっていたところでした。『これを社内で使えたら絶対に役立つ!』という直感は強かったですね。グループチャット、ビデオ通話、共同編集など従来のシステムでは実現できなかったツールが満載で、これなら社員の仕事効率化にも大いに貢献できると感じたのです。また、当社では以前からoutlookを使っていたこと、独自システムで構築していた社内ポータルサイトのリプレースも考えていたので、これらを網羅的に実装できることからMicrosoft365を選びました」


従量課金制の「スモールスタート」で、社内のハードルを下げる

こうして、Gさんはクラウドサービスの検討からMicrosoft365提案から導入までを1人で担当し、社内で推進役を担うことに。導入にあたっては、経営陣を筆頭に社内の承認をとりつける必要がありますが、中小企業では「費用がかかる」「システムを変えたくない」など反対意見が噴出してなかなか進まないなど悩みも聞かれます。進めるにあたって苦労はなかったのでしょうか。

「社内の反対はとくになかったですね。なんといってクラウドサービスはスモールスタートが可能です。ちょうどグループ内企業との合併に向けたプロジェクトを進めようというときで、各社でネットワーク環境が異なるために情報共有がシームレスに行えない懸念が浮上していました。その解決策として、Microsoft365のスモールスタートを提案したのです。費用面でも、機能に応じた従量課金制で、無料期間なども活用できたので、抵抗感なくスムーズに移行することができたと感じています。



もちろん、経営陣や関連部署への説明と資料提供はしっかり行いました。ユーザー視点からもMicrosoft365で仕事の効率化や社員の働きやすさが実現することは確信していたので『実現したい!』という思いは人一倍強かった。ユーザー視点の利便性向上は確信していたので、めげそうなときもブレずに頑張ることができたと感じています


社員の意識改革とコア業務集中という、想定以上の収穫アリ

実際、Microsoft365を導入することで、わが社の業務効率や働き方には明らかな変化がもたらされました。Gさんの目論見は、想定どおりという感じだったのでしょうか。

「Microsoft365導入の理由は『管理・運用面の効率化』『社員の働きやすさ実現』があったわけですが、管理・運用面は大幅に楽になりました。データセンターとのやりとりなど物理的な問題も解消されて、情シスの業務が一気に合理化されました。

『社員の働きやすさ実現』すなわちユーザー目線からの利便性についても、Teamsはひじょうに有効なコミュニケーションツールとして、当社に業務改革を起こしたと感じています。もちろん『導入して終了』とならないように、社内普及のためにTeamsの周知やレクチャーも実施してきました。

さらに想定以上の効果として大きな収穫だったのは、社員の意識改革とコア業務集中の環境が整ったことですね。情報アクセスや情報共有の障壁がなくなり、社員同士が密なコミュニケーションをとりやすくなった。結果として、社員が自分の業務に集中しつつ、チームワークを高めて働ける環境ができたのです」



Gさんの上司からは業務が合理化されてシームレスなツールが整備されたことで、チームコミュニケーションが活性化し、業務の俗人化の問題は徐々に解消されている」と功績を評価されました。クラウドストレージは、人材育成や配置換えなどのタイミングでも新規人材へのナレッジ共有に役立っていきそうです。


中小企業の情報システム担当者を手厚くサポートする心強い味方!

Gさんが経験し「ワンオペ」情シスが実現した中小企業のDX、Gさん自身の仕事への意識も変えたといいます。

「情報システムの仕事は、リスク対策やシステム管理だけでなく、究極の目的は社員がもっと働きやすい環境をつくる『ユーザー視点の利便性向上』を図ること。そこに強いやりがいを感じるようになりました。より最新の知識や情報を集めるために、WEB検索だけでなく、ユーザーコミュニティやオンラインの技術製品セミナー、勉強会にも積極的に参加して、深く・広く知識を習得できるように努めています」

Gさんのクラウドサービス移行の実績は、部内・他部署からの推薦を受けて、当社の褒賞制度でめったにない1人受賞を果たしました。会社の情報インフラを担う立場として活躍した貴重な経験は、常識や当たり前にとらわれない柔軟な思考力と行動力を伸ばしてくれたようです。

IT人材不足という問題に直面する企業では、当社のGさんのような「ワンオペ」は少なくないと思います。当社の場合、社内プロジェクトでの活用というきっかけ、Gさん自身の「社内を変えたい!」という思いが後押しとなりました。ただ、志は高くとも機会に恵まれない方も多いと思います。

当社の社内インフラ整備の実績は680社以上。当社が支援した業態ごとの導入事例も紹介しています。悩み多き中小企業の情報システム担当者の相談は、ぜひ私たちにご相談ください!


【ジェイエスキューブ社員ファイルVol.1】

 Gさん(30代男性)

 所属部署:情報システム部

 趣味:ジム通い

 最近の関心事:コロナ禍による運動不足をいかに解消するか




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