代表的なリフターの種類と特徴。選定のポイントも解説
物流倉庫や工場において、重量のある荷物の運搬、倉庫棚への持ち上げなどに使用される機械の一つに“リフター(リフト)”があります。
リフターの役割は、荷上げ・荷下ろしのスピード向上によって、荷役作業を効率化することです。人力で荷物を運搬する際の負担軽減につながります。
ただし、リフターには、使用方法や形状などにさまざまな種類があります。「どのような種類があるのか知りたい」「自社に導入する際にどう選定すればよいのか」などと考える方もいるのではないでしょうか。
この記事では、物流倉庫や工場で用いられる代表的なリフターの種類と、選定する際のポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.代表的なリフターの種類
- 2.リフターを選ぶ際のポイント
- 3.まとめ
代表的なリフターの種類
物流倉庫や工場で荷役作業に用いられる代表的なリフターは、主に3種類が挙げられます。ここでは、リフターの種類とそれぞれの特徴を解説します。
①ハンドリフト
ハンドリフトは、手動操作でフォーク(荷物を支える爪)を昇降させて、荷物の移動・持ち上げなどを行う荷役機器です。
ハンドリフトの前面に付いているフォーク部分をパレットの底に差し込んで、ハンドルや足踏みポンプを動かすことで、油圧によってフォーク部分が持ち上がる仕組みとなっています。
手動操作ができてハンドルの可動範囲が広いため、小回りが利き、より正確にパレットを動かせることが特徴です。主に、パレットに積んだ荷物をトラックの荷台から積み降ろしたり、倉庫内の棚に積み上げたりする際などに用いられています。
②レベルリフター
レベルリフターは、台車部分に荷物を載せて、同じ高さを維持する荷役機器です。
機器の本体にスプリングが装備されており、台車のテーブル部分に荷物を積み下ろしするに伴って、ばね圧によって自動で適切な高さへと昇降する仕組みとなっています。荷物の重さにかかわらず、同じ高さを維持できることが特徴です。
レベルリフターを使用すると、腰の高さで作業できるため、疲労軽減・腰痛対策につながります。主に組立ラインや梱包作業など、連続して立ち作業・座り作業を行う場面で活用されています。
③バキュームリフト
バキュームリフトは、圧縮エアーの動力で荷物を真空吸着して、重量物の積載を行う荷役機器です。
持ち手のない荷物や、表面が平面ではない3次元曲面や円筒形状のものを積載できることが特徴です。また、荷物に応じてアタッチメントを選ぶと、対象物を傷つけることなく搬送できます。
主に、物流倉庫での荷役作業や製造業での部品の輸送、銅板・アルミ材などを取扱う現場などで活用されています。
そのほかの荷役搬送ロボットについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
リフターを選ぶ際のポイント
リフターを導入する際は、荷物の重さや用途、使用環境に合ったものを選ぶことがポイントです。
リフターには、積載荷重や吊り上げ荷重などが定められています。
特に重量物を取扱う現場では、規定の積載荷重や吊り上げ荷重に対応できるリフターを選定します。リフターを導入する際は、荷物の重さが積載荷重を下回っているか確認することが重要です。
また、リフターによって本体の大きさや移動できる範囲が異なるため、使用する現場の環境に応じて選ぶ必要があります。
たとえば、フォークリフトの場合、幅広い種類の荷物の運搬に活用できますが、通路をとおるためのスペースを確保する必要があります。高い位置に荷物を持ち上げる場合には、リフターの昇降範囲についても確認しておくことがポイントです。
用途に適したリフターの選び方の例として、以下が挙げられます。
▼用途別のリフターの選び方
用途 |
リフターの種類 |
平面かつ狭いエリアで、小回りの利いた荷役作業を行う |
ハンドリフト |
低位置で組立や検品などの作業を行う |
レベルリフター |
重量物の積載を繰り返し行う荷役作業の負担を軽減する |
バキュームリフト |
まとめ
この記事では、リフターについて以下の内容を解説しました。
- リフターの種類と特徴
- リフターを選ぶ際のポイント
リフターは、荷物の移動や持ち上げを行う荷役機器の一種です。手動で動かすハンドリフトや、同じ高さを自動で維持するレベルリフター、空気の圧縮により重量物を積載するバキュームリフトなどの種類があります。
リフターを選ぶ際は、積載荷重や吊り上げ荷重を確認するとともに、荷物の重さ・種類・使用環境に合ったものを選ぶことがポイントです。
『ジェイエスキューブ』では、圧縮エアーによる力で、あらゆる形状の重量物の移動・搬送作業を軽作業化する『バキュームリフト』を取扱っています。人力による荷役作業の負荷を軽減できたり、これまで2人必要だった作業を1人で行えるようになったりするなど、安全性の向上、現場の省力化につながります。
そのほかにも、物流倉庫や工場などの現場作業を省力・省人化できるさまざまな商品をラインナップしています。詳しくはこちらへお問い合わせください。