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(前編)【Zoomでスタート!】“IT憎し”の古参社員にオンライン営業してもらうには?

働き方改革! DX推進! といった掛け声がビジネス界に飛びかうなか、中小企業の情報システム関係者の方々からは「わが社はリモートの営業活動すらままならない…」という嘆きの声が数多く聞こえてきます。

どうやらその背景には、ITに理解のない(もっと言えばITを毛嫌いしている)ベテラン営業社員の存在が見え隠れ。時代に逆行するような彼らの反発心は、いったいどこから生まれてくるのでしょうか。


目次[非表示]

  1. 1.オンラインに不寛容な“営業番長”
  2. 2.消極的選択を行わせる「先入観」と「恐れ」


オンラインに不寛容な“営業番長”

コロナ禍による新しい行動様式は、これまでのビジネスの常識をガラリと変えてしまいました。在宅勤務・時差出勤・時短営業など、数年前まではやりたくてもなかなか実施に踏み切れなかった働き方についても、都市部では珍しいことではなくなってきています。

この変化の大波にいま翻弄されているのが、連日客先へ足を運び打ち合わせや商談に勤しんでいた各社の営業スタッフ。社会にテレワークが浸透するにつれクライアントの不在も増え、訪問営業の機会が激減する事態に陥っています。

顧客との対話のチャンスが失われるということは、リレーションを失うことであり、すなわち商機を失うこと。そのため売上の急落にあえぐ企業を中心に、営業活動の一部または全部をオンラインにシフトする動きが急速に拡大しているのです。

しかし、オンライン化に取り組む企業のすべてがスムーズに移行できているかといえば、必ずしもそうではないようです。とりわけ営業部門の発言力が強い会社では、組織運営のイニシアチブは古参の営業管理職が掌握していることが多く、移行を阻む砦として立ちふさがるケースが跡を絶ちません。


  いわく、「対面で説得しないとモノは売れないよ」
  いわく、「ウチのお客さん、パソコンダメだからさ」
​​​​​​​  いわく、「IT企業じゃあるまいし、画面越しに商談なんて失礼だろ」


“営業番長”のこの頑なな物言いは、内心ではオンライン派の部下を萎縮させるに十分。社内のコンセンサスは取りづらく、せいぜい身内だけの少人数会議のみリモート開催してお茶を濁すハメになることも。


だからといってコロナ終息まで手をこまねいていても、業績が勝手に好転するワケはありません。社内の情報システム担当者としては一刻も早いオンラインシフトを実現させたいのですが、敵(?)もさるモノ、たやすく心を開いてはくれない様子。もしあなたがこの会社の情シス担当だったら、どのように対処するでしょうか。

その前にまず、オンライン営業に対してネガティブな反応を見せる人々の心理状態について、思いを巡らせてみることにしましょう。彼らの潜在意識には、ある「先入観」と「恐れ」が存在していると考えられるのです。



消極的選択を行わせる「先入観」と「恐れ」

1つ目の「先入観」とはズバリ、「オンライン営業は訪問営業の劣化コピーに過ぎない」という思い込み
オンライン、とくにZoom営業には、対面にないメリットがいくつも存在しているのですが、Zoomを「訪問できないとき渋々使う、質の悪い代替手段」としてのみ眺めていては気づくことができません。

通信品質が悪かった時代のテレビ会議システムに対する印象が悪影響をおよぼしている可能性もありえます。意気揚々と利用てみたものの、相手とつながるまで何分も待たされた挙げ句、音声と映像はズレまくり…。

その苦い経験により「画面越しの営業はムリ」との認識が強化された一方で、電話での通話はむしろ得意でもあるため、彼らのなかでZoomは代替手段かつ最終手段のポジションしか与えられていないのです。


次に2つ目の「恐れ」とは、何を対象に抱く感情なのでしょうか。

彼らの多くは輝かしい実績も経験も重ねてきた、いわゆる「デキる営業」であることがほとんど(「デキない営業」には、社内にそれほど影響力がありません)。その過去の栄光は、自身の「足」と「汗」で勝ち取ってきたものです。

クライアントの元に頻繁に通い、幾度も顔を突き合わせるなかで信頼関係を構築。本音を引き出し、それに答える提案を行うことで成約に持ち込む──。
訪問営業でバリバリと結果を残してきた営業畑一筋の古参社員にとって、その成功体験は自己肯定感の基礎となり、社内での発言権を支えてくれる命綱ともなっています。

​​​​​​​オンラインに移行したからといってその誉れが消え去るものではありませんが、常に第一線を文字通り足で駆け抜けてきた者には、企業人としての存在価値に関わる大問題です。
顧客と相まみえ行ってきた情報収集・関係構築・商談交渉のすべてが誇りであり、武器であり、仕事のやりがい。今まさに、無意識のうちにそれらがないがしろにされるような恐怖を覚え、たじろいでいるのです。


加えてこの世代はビジネス上の礼儀や気遣いも重要視する傾向にあり、若い世代の教育係としてもリーダーシップをとっていました。
しかし、エレベーターでの席次は熟知していても、オンライン上の振る舞いについては門外漢。それでもニューノーマルの御旗のもと、ベテランも新人も同じスタートラインに立たされます。

いったん競技開始の号砲を聞き入れてしまえばデジタルネイティブ世代を相手に分の悪いレースを始めなければいけませんが、無様な醜態をさらすことはプライドが許しません。
こうして「いたずらに行動変容して大ケガするより変化への適応を避ける」という消極的選択を行うことになるのです。


この記事ではここまで、オンライン営業に反対する社員を、あえて「砦」「番長」「敵」といった露悪的な言葉で称してきました。
しかし彼らの事情や心情にまで踏み込んでみると、必ずしもそれらが正確な表現ではないことにお気づきになったでしょう。誰もが降って湧いたコロナ禍に苦しむ、いち中小企業の仲間なのです。
また、だからこそ彼らへの対処法はことさら特別なものではありません。「なんだ、それなら簡単だ」と感じる方がいらっしゃるかもしれないその詳細については、次回の後編でお伝えしていきます。


弊社内の事例として、取引先のニューノーマルについていくべく、WEB会議システム「Zoom」に挑戦し、IT音痴を克服したケースIT音痴でもオンライン会議できるの?をご紹介します。

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