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物流倉庫業務の省人化を実現する“マテハン機器”の導入メリット

物流業界が直面する課題の一つに、人手不足が挙げられます。

なかでも倉庫業務では、荷下ろしや検品、ピッキング、仕訳、梱包といったさまざまな業務が発生するため、人手不足では労働時間の増加や事故などのリスクにつながりかねません。

倉庫業務における働き方改革や安全対策を強化するには、倉庫業務を省人化して、オペレーションを改善することが重要です。
 
しかし、「どのように省人化すればよいのか」「具体的な方法やメリットについて分からない」という担当者の方もいるのではないでしょうか。

本記事では、物流業界における人手不足の現状を踏まえつつ、省人化の方法や取り組むメリットについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.物流業界における人手不足の現状
  2. 2.倉庫業務の省人化のカギを握る“マテハン機器”
  3. 3.マテハン機器で倉庫業務を省人化するメリット
    1. 3.1.①業務効率の向上
    2. 3.2.②長時間労働・業務負荷の削減
    3. 3.3.③事故や人的ミスの防止
  4. 4.まとめ



物流業界における人手不足の現状

近年、物流業界における人手不足が顕在化しています。

国土交通省が公表している資料『最近の物流政策について』によると、トラックドライバーが不足していると感じている企業は増加傾向にあり、2019年時点では約70%が不足を感じている状況です。

画像引用元:国土交通省『最近の物流政策について


また、物流センターや倉庫内での作業員不足も顕在化しており、長時間労働が発生している事例も見られます。今後は、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少やECの普及による輸配送の小口化・多頻度化などによって、物流業界の人手不足が、より深刻化することが予想されます。

さらに、2019年4月からは働き方改革関連法が施行され、時間外労働の上限規制が罰則つきで適用されることになりました。物流現場の労働時間や業務負荷などの増加を防ぐためには、生産性向上によって働き方改革を進めていくことが求められます。

現在は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、EC需要の拡大、非接触・非対面型物流への転換が進んでいます。そうしたなか、人手不足解消の観点だけでなく、持続可能かつ強靭な物流機能を確保していくことが重要です。

そのための第一歩として、物流業務の自動化・機械化によって、業務の省人化を図る必要があると考えられます。

出典:国土交通省『最近の物流政策について



倉庫業務の省人化のカギを握る“マテハン機器”

倉庫業務の省人化を図る方法として有効なのが、マテハン機器の活用です。

マテハン機器とは、“マテリアルハンドリング機器”の略で、物の運搬を手助けしてくれる荷役機器のことを指します。荷役作業を省人化、または自動化できるため、倉庫業務における人手不足の解消や業務効率化などに貢献します。

また、物流業界でのDXが推進されている現在、倉庫業務においても、デジタル技術を活用したマテハン機器が導入されています。

マテハン機器の代表例として、以下が挙げられます。


▼マテハン機器の代表例


機器
概要
自動フォークリフト
  • 貨物運搬用の機器
  • 車体下部にあるツメを貨物の下部に差し込んで持ち上げる
パレタイザ
  • パレットに物を載せる機器
  • 機械式・ロボット式などがある
荷物運搬ロボット
(AGV/RGV)
  • 倉庫内を無人走行する運搬ロボット
  • 磁気テープやレールなどのガイドに沿って走行する
ピッキングロボット
  • ピッキングを自動化する機器
  • 指示書や伝票データに基づいて物を移動する
ソーター
  • コンベアで流れた物を自動で仕分ける機器
  • カメラやセンサーで物の情報を読み取って仕分けを行う
コンベア
  • 物を連続的に運搬する機器
  • ベルト式・ローラー式・チェーン式・ねじ式などの種類がある

上記は、横移動を主としているのに対して、上下移動を主とする以下のようなマテハン機器も存在します。


▼上下移動を主とするマテハン機器


機器
概要
バキュームリフト
  • 物を真空吸着によって吊り上げる運搬機器
  • 磁石で吸着できない物の運搬も可能
スタッカークレーン
  • 物を棚へと積み上げる機器
  • 人荷昇降式と荷昇降式がある
ドックレベラー
  • トラックの荷台と倉庫の搬入入口の段差を解消する機器
  • エアや油圧によって台を持ち上げる

なお、自動走行・無人走行する荷物運搬ロボットの種類については、こちらの記事で紹介しています。

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マテハン機器で倉庫業務を省人化するメリット

マテハン機器は、倉庫内業務の省人化によって人手不足の解消に役立つほか、以下のようなさまざまなメリットもあります。


①業務効率の向上

マテハン機器を導入することで、倉庫内の業務を効率化できるといったメリットがあります。

特に、自動走行するロボットは運搬の業務、パレタイザやピッキングロボットは積み込みや仕分けの業務というように、さまざまな業務効率化につながります。

また、倉庫業務の人員数や配置を最適化してコア業務に充てられるため、倉庫全体の生産性向上にも貢献します。


②長時間労働・業務負荷の削減

作業員の長時間労働や業務負荷を軽減できることも、マテハン機器を導入するメリットの一つです。

マテハン機器が人に代わって、負荷のかかる重筋作業を行うことで、従業員の身体的な負荷を軽減します。

また、荷物の運搬やピッキング、仕分けなどにかかる時間を短縮できれば、人手不足による長時間労働の発生の防止にもつながります。その結果、物流現場における働き方改革の実現に貢献します。


③事故や人的ミスの防止

倉庫内での事故や人的ミスを防ぐためにも、マテハン機器の導入が有効です。

人が働きにくい低温・高温倉庫での作業や、危険を伴う荷物の運搬作業を自動化することが可能です。

また、荷物の輸送やピッキング、検品作業などを自動化することで、人的ミスをなくして、作業員のスキルによる業務精度のばらつきを防げます。これにより、倉庫での安全強化や、安定した品質管理につながります。



まとめ

この記事では、倉庫業務の省人化について以下の内容を解説しました。

  • 物流業界における人手不足の現状
  • 省人化のカギを握る“マテハン機器”
  • マテハン機器で倉庫業務を省人化するメリット

物流業界では、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、ECの普及による輸配送の小口化・多頻度化によって、人手不足が顕在化しています。

人手不足を解消して、社会インフラとして持続可能かつ強靭な物流機能を確保していくには、業務の自動化・機械化による省人化が必要です。

倉庫内の運搬作業を自動化するマテハン機器を導入することで、業務の省人化による人手不足の解消が期待できます。ほかにも、業務効率の向上や長時間労働・業務負荷の軽減、事故・人的ミスの防止といったメリットが挙げられます。

ジェイエスキューブ』では、倉庫内における高負荷・ハイリスクな業務の省力・省人化を実現するソリューションを提供しています。

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